自分が何にどう関心を示したかの記録。
2019年12月の読書記録
ウエルベックが書いた"ショーペンハウアーとともに"はどうしてもウエルベック作品の副読本として読んでしまうので感想を差し控えました。
ウエルベックが切実に執り行いつづけている露悪趣味の、礎のある一端を知ることができるため、彼の読者にはおすすめです。
この月読んだ中でインパクトが強かったのは見田宗介さんの"現代社会はどこに向かうか"でした、
自分のこれからを自分自身で築いていく、そのための見聞を広めるのに良い本だと思います。
多分議題は離れるけれど"まなざしの地獄"も読みたい。
→ありがとうハヤカワ文庫!今年もお世話になります(このキャンペーンで買った本達が積読本として部屋に鎮座しているので、なんといまだに)ハヤカワ文庫の100冊フェア2019(https://t.co/lvhNdragpw)のプレゼント企画当たってたらしくブックカバーが届いてびっくり
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年12月22日
当たると思ってなくてこないだトールサイズが入るカバー買ってしまった……でも流石に公式のほうがゆとりある作りをしている、あと表紙をとめるバンド?に社名入っててかわいい pic.twitter.com/NI5aJz2agh
12月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3145
ナイス数:77
うちのクラスの女子がヤバい(3)<完> (マガジンエッジKC)
読了日:12月29日 著者:衿沢 世衣子
うちのクラスの女子がヤバい(2) (マガジンエッジKC)
読了日:12月29日 著者:衿沢 世衣子
うちのクラスの女子がヤバい(1) (マガジンエッジKC)
読了日:12月28日 著者:衿沢 世衣子
ジェイルバード (ハヤカワ文庫 SF (630))の感想
登場人物達は各々の流転を経て、各々のアイロニーを育てながらじっくりと角を丸めていった、それでも失われなかった親切さが彼等を結び付け、ある逆転を起こすこととなる / 奇跡はあっけなく過ぎさろうとも、主人公にはそれと共に行ってしまわない知人達が残った、奇跡そのものなんかよりもこのことにリアルな望みを掛けているのが窺い知れる終わり方にいたたまれなくなった、でも好きな作品です / 最後数ページを活用するためにも、おそらく紙の書籍で読まれた方が良いでしょうね
読了日:12月28日 著者:カート・ヴォネガット
考えの整頓の感想
日常の中でふと気付いたこと、思い付いたことをそのままにせず追究する、見出したということを誰かにひけらかすためではなく(始めたきっかけこそ連載があったからとのことでしたが)、あくまでも自身の考えの整頓のための活動がまとめられたエッセイ / 筆者の方を存じ上げなかったので読後に調べてみて、ヒトの思考の軌跡を考えたものづくりを生業としていらしている方と知り合点がいきました
読了日:12月25日 著者:佐藤雅彦
CITY(5) (モーニング KC)
読了日:12月23日 著者:あらゐ けいいち
別式(5) (モーニング KC)
読了日:12月23日 著者:TAGRO
ショーペンハウアーとともに
読了日:12月23日 著者:ミシェル・ウエルベック
舞踏会へ向かう三人の農夫 上 (河出文庫)
読了日:12月23日 著者:リチャード・パワーズ
現代社会はどこに向かうか――高原の見晴らしを切り開くこと (岩波新書)の感想
経済成長が発展した現代、それを目的として行われた合理性の追求をこのペースで続けていけば、人間は目的なしに走り続けることとなり、生きる喜びを失うだろう、その強迫観念から放たれ、『この世界に存在していることの<単純な至福>を感受』できるようになっていくのが理想であると、説く / 経済成長の減速を生物種の個体数の変遷を示すロジスティック曲線に擬え、悲観に寄せずに道を指す、論の運びが見事 / 実際にはまだ追及すべき生産活動を残している今だけど、成し遂げる前の今のうちから新しい幸福観のイメージはつけておくべき
読了日:12月21日 著者:見田 宗介
木曜日のフルット 6 (少年チャンピオン・コミックス)
読了日:12月18日 著者:石黒正数
華氏451度〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)の感想
情報の本質を読み取り、時間を取ってそれを消化し、行動に移すこと。読書の仕方はこの小説に教わった / 人間は人間によるおこないを、それが己の経験にないものであろうと現実に起こってすらいないものであろうと、検討し自らの記憶として落とし込むことができる、その記憶の結晶物がときには作品の形を取り、私の前に現れることがある。仕組みがわかったのだから、まずは私は私の結晶を形成すること、それを躊躇わないようにすべきだ。
読了日:12月09日 著者:レイ・ブラッドベリ
きみを夢みて (ちくま文庫)の感想
ある家族の解体・再結合を主軸に、人種問題・政治・ポピュラー音楽に纏わる世界各地の様々な出来事を、時を超え、ときに小説内小説という非現実のパーツをも取り込み縫い上げたのは『「社会には誰でもが参画できる」という米国の「理念」』(『』内は訳者あとがきより)。それを示す目的があるゆえに、娘シバは今度こそ置いていかれることはない / 主題そのものがダイレクトに響いたわけではないが、その滲出により私のうちに取り込まれたのは、ある事象を幾度となく捉え直す、そのおこないの可能性。
読了日:12月06日 著者:スティーヴ エリクソン
読書メーター
2019年の読書概観・2020年の目標
2019年の読書メーター
— 夜戦 (@yasen_chang) 2020年1月15日
読んだ本の数:137冊
読んだページ数:32025ページ
ナイス数:187ナイス
★去年に読んだ本一覧はこちら→ https://t.co/4JS8ip61gF
単純に読書メーターに登録した数を計上したら上記の冊数になるらしい、技術書とか雑誌みたいに読みたいとこだけ読んだやつとか同人ものはあまり登録してないのでなんともだけど。
上半期は上田岳弘、下半期はミシェル・ウエルベックだったなあという印象が強い。
それらにしても別ジャンルの作品にしても、事象を見つめる客観の目を研ぎたいという欲求を起こす作品によく触れた気がする、
それらからの感化が美学・社会学への興味として顕れてきている。
おそらく手始めとして、なのでこの興味は変遷するだろうけれど。
2020年の目標:
— 夜戦 (@yasen_chang) 2020年1月6日
私の趣味である人為的に生み出された物や引き起こされた事について検討するという行動において、それらがどうしていまあるのかまでを考えること、
もう少しだけ言い方をはっきりさせるなら、それらの物事があるのはそれらに関与した人々が何かを思った結果であることと認識する
まあ冷静に切実に向き合いたいよなあ
もはやすっかり通常進行の頃合いですが、あけましておめでとうございました。
今月は放送大学の単位認定試験があり、またぼちぼちリハビリとしての出社が始まるのでまとまった冊数は読めなさそう。
先月から新聞の電子版を取り始めたので、文章が読める状態をキープしてはおけるはず、
ただタイミング悪く世界各地の情勢がよろしくない時期と重なってしまったので、自分のキャパシティに注意を払うよう心がけなければ。