あなたのノイズ、わたしのミュージック。

自分が何にどう関心を示したかの記録。

2019年11月のそらの孔分室

自分が何にどう関心を示したかの記録。

2019年11月の読書記録

読書メーターのほうにそこそこしっかり書いた(豆知識: 休職しバンドもやめた人間には時間があるのだ)ので登録済みのものについては付記ないです、たぶん
あ、でもひとつ付け足す、砂丘律は本のかたちで所持しておくべきかと思います。


雑誌自体を読み終えていないので読書メーターへの登録はしていませんが、
新潮に掲載された波多野裕文氏(バンドPeople In The BoxのVo.&Gt.)のエッセイもまた私にとっては重要なものでした。
読んだ当時の自分が案外うまく感想書いてたのでそのまま載せる。


11月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3062
ナイス数:12

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))感想
はじまりこそ異なるものであった二者が、互いに互いを認識できるようになってもなお並行にその関係性を続行できるか、そんなわけはなかろう(人類間にすら新たな分断を産んでしまった時点でそれに気がつくべきだったのに、そもそも) / リックの変容はけして病みなどではない、きっと彼はべつの仕事を見出すだろう、そして作中世界においてそのようなこれからを生きるものは、人類の側に限らず現れていくことだろう / 後半、ストーリーを転がし続けることによってアンドロイド像を立体的に描きあげる手腕には、ただただ素晴らしいと感じた
読了日:11月29日 著者:フィリップ・K・ディック
想像星座群想像星座群
読了日:11月14日 著者:白鳥 央堂
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)感想
最高に"嫌"なタイトルだ、開始10頁あたりから最後まで、繰り返し繰り返しそう思わされた / 虐殺器官といい本作といい、こうなってしまったらもうこの選択をするしかないんだよなと納得させる、極端な問題提議で揺さぶるのみに留めない見事な説得力があった、それは思考実験として隙がないことの顕れ / 読後に読書メーターの登録数をみて、どうしてこれだけの人に読まれているのにもかかわらず、このいまがあるのだろうなって、わからなくなってしまった
読了日:11月13日 著者:伊藤 計劃
砂丘律砂丘律感想
ものごとが無くなりきるその前に書き留める、それだけでそのものごとがその瞬間だけのものとならなくなる可能性が発生する、余命が生まれる、余命でしかないことはこの装丁にて示されている / こういった描写の仕方が時事を記すのに適していること、今作に触れて初めて気がついた
読了日:11月12日 著者:千種創一
車輪の下 (新潮文庫)車輪の下 (新潮文庫)感想
これはヘッセ個人のために書かれなければならなかった、若き日のヘッセのために主人公ハンスは救われてはならなかった、それだけなのだと思う / 読者たる私達にできることは、ハンスへの同情、もしくはヘッセへの共感のいずれかです、距離をとるのを忘れないこと
読了日:11月08日 著者:ヘルマン ヘッセ
モモ (岩波少年文庫(127))モモ (岩波少年文庫(127))感想
重要そうにみえる何かとあなた自身とを引き換えてしまうのは、もうやめてしまいなさい / その"何か"が何に置き換わったとしても有効であり続けるだろう物語、少なくとも人間が旅を続けていくうちは
読了日:11月06日 著者:ミヒャエル・エンデ
木曜日のフルット(5)(少年チャンピオン・コミックス)木曜日のフルット(5)(少年チャンピオン・コミックス)
読了日:11月06日 著者:石黒正数
バビロンまでは何光年? (ヤングチャンピオン烈コミックス)バビロンまでは何光年? (ヤングチャンピオン烈コミックス)
読了日:11月06日 著者:道満晴明
あの夏ぼくは天使を見た (KITORA)あの夏ぼくは天使を見た (KITORA)感想
画集でも、詩集でもない、それぞれがそれぞれに影響して在った日々の履歴 / 幕間にすらなにかは起こり続けている、当然なそのことを気付かせてくれる構成もまた、良かった
読了日:11月06日 著者:岩倉 文也
RubyによるデザインパターンRubyによるデザインパターン
読了日:11月05日 著者:Russ Olsen,ラス・オルセン
素粒子 (ちくま文庫)素粒子 (ちくま文庫)感想
この物語を人類史のようなかたちで上梓した、ウエルベックが行ったその行為にはたして賛辞の意は伴っていただろうか / 自身を多分に投影させた兄ブリュノにではなく、ウエルベックにとっては架空の存在であった異父弟ミシェル(執筆時点で面会したことのない異母妹はいたとのこと、訳者あとがきより)に才覚と幸福を、やさしい滅びをもたらす重要な役割のためのそれらを当てたことが痛ましい / 結局切実であるから書いているのだということ、私がウエルベックを好きないくつかの理由のうち、他人に胸を張っていえるものはそれだけかもしれない
読了日:11月04日 著者:ミシェル ウエルベック

読書メーター


先月までこの辺りに、触れた作品について言及する自分(yasen_chang及びosouonna)のツイートを載せまくっていたのですが、
埋め込みリンクのコピペがシンプルにめんどくさい上ページの読みこみも重くなり、また記事もやたら長くなってしまっていたのでやめました。
とはいえそれはそれで選り抜いて残しておきたい、良いサービスないかしら


今月もまたたくさんの時間がある。なんとまあ……。
休職がんばります。