自分が何にどう関心を示したかの記録。
2019年6月の読書記録
6月はこれ読むぞって決めてた本のなかで実際手を伸ばせたの美学入門だけ、
会社の人にG検定の受験誘われたのでそれの参考文献で先月の予算と時間が吹き飛んでしまった……。
技術面はともかく、歴史とか法律とかの面から見つめる機会ってたぶん今の仕事だとないから面白いのだけど、
怪しげな新刊(これとか、あとこれ)の並ぶ陳列棚を傍目にやりすごした辛さがいまだに心に苦い。
読んでいて楽しかったのは数学する身体。
書く対象のこと好きで書かれた文章を読んでいるのだ!という楽しみと、
知らなかったことを次々に知っていけてるワンダー感とが、とても心地よかった。そういう感想を寄せるような本じゃないかもしれないけれど
あと美学入門の1章にも触れてみてほしい、できれば反復して
漫画の感想書くの好きじゃないけれど、永島慎二の銀河鉄道の夜コミカライズはたまらなかった。
元の話の時点で心の際にまで満ちる力があるのに、描き起こされた表現がその淵を越えない尊重がありながら、畏敬にも敬虔にも流されない、拮抗以外でこんなバランスの取れ方することあるんだって……。
それが故に誰にでも勧めようと思わない、でも後世まで残っていてほしい。
この時代、これが立派なジレンマになってしまうことが厳しいな、と書いていて少し思った
6月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:2656
ナイス数:16
数学する身体の感想
思考する手段として数や図形を用いるようになった人間は、次第にその数や図形自体を見つめ思考するようになっていった。その移ろいは、人間が一度自身の中に数学を道具として取り込み、使用にまで持ち込むといった流れがあったからこそ生じたもの。身体が行為をする、のと同じような感触で数学もまた"する"ものであったからこそ……といったような前提のもとに詳らかにされる、いくつかの数学史
読了日:06月21日 著者:森田 真生
美学入門 (中公文庫)の感想
作者の考えが述べられた第1部、歴史をなぞる第2部からなる、読了後第1部を読み返した / とくに第1部1-5章においてみずみずしく描かれていた、自分のある情況が移り変わる中自分自身の更改をもとめ、その結果自分を脱け出した自分がみていけるもの、それは確かに美しさを産み出す者にも見つけ出す者にも大事な力となるよなあ / 第二次世界大戦の終わり、そこからの20年間を見つめながら生きてきた作者のいうことであったがための含蓄ではあるとは思う
読了日:06月19日 著者:中井 正一
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)
読了日:06月13日 著者:松尾 豊
深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト
読了日:06月12日 著者:浅川 伸一,江間 有沙,工藤 郁子,巣籠 悠輔,瀬谷 啓介,松井 孝之,松尾 豊
嫌がってるキミが好き(1) (リュエルコミックス)
読了日:06月09日 著者:鬼山瑞樹
CITY(2) (モーニング KC)
読了日:06月09日 著者:あらゐ けいいち
ロッキンユー!!! 4 (ジャンプコミックス)
読了日:06月09日 著者:石川 香織
木曜日のフルット 2 (少年チャンピオン・コミックス)
読了日:06月09日 著者:石黒 正数
ファイト・クラブ〔新版〕 (ハヤカワ文庫NV)の感想
私のなかのレイモンド・K・ハッセルがこの本を読みながら嗚咽を漏らした / 自分で生きたいと思わなくとも、なんで生きているのか考えなくても、何をしているのかを忘れてしまっても、どぎつい誰かの垂らすシンパシーに押し流されていれば生きているようであれる、それはもう簡単に / "ここでようやくきみはぼくの言葉に意識を向け、きみの頭のなかに描かれた悲劇から生還する道をたどり始めた。"この一文がページを跨ぐ、そのイメージを忘れないようにしたい
読了日:06月08日 著者:チャック・パラニューク
銀河鉄道の夜
読了日:06月08日 著者:宮沢 賢治,永島 慎二
クォンタム・ファミリーズ (河出文庫)の感想
選ばなかった運命はあくまでで選ばなかった運命でしかないのだ、混乱をここまでしとどに浴びなければそこに往き着けなかったのか葦船よ / 時間が少しずつずれたいくつかの宇宙にて、そのどの宇宙でも実現し得なかった構成の家族が、各々のなしとげられるかもしれなかったことに対する執着によってじわりじわりと組み上がっていく。しかしその執着は本当にその者自身のものなのか、物語が収束に向かうほどにそのあやふやの濃度が密になる / 可能性に囚われることの不健康さを鮮やかかつパワフルに描いた作品。
読了日:06月02日 著者:東 浩紀
読書メーター
本と音楽のイベントに来て買って読んでる、野外で読む本ではない気はしてきてる pic.twitter.com/1RF0JMEapA
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月1日
→ずっと本読んでていい(読まなくてもいい)半野外の音楽フェス?で楽しかったです。
出演陣は骨のあるポップミュージックを放つひとばかりだったから疲れるかなと思っていたのだけど、
どことなく肩の力抜けた空気を受け入れている雰囲気がありいい意味で拍子抜けした。あんまり観られない様相だった気がする。
ピープルの動物になりたいという曲の解説で歌詞の終盤のこれはヴォネガットの影響で、って言われてたけど指してたのはこれか、
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月1日
Love may fail, but courtesy will prevail.https://t.co/YGI262Patf pic.twitter.com/0QgNVD6jKq
生きた世に真剣でいたせいで格別のショックを喰らった経験のある人間達が信じようと行き着いた概念に結局しっくりくる
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月1日
昨日DjangoのTempleteについて公式ドキュメント漁っていて見つけてしまった、チョイスに偏りが見られるhttps://t.co/B9Edih9WLO pic.twitter.com/g28QeH5ay9
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月6日
ファイトクラブ、最後は普段家で飲まない酒を飲みながら読み切った
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月8日
ベタなんだろうけど生け贄の話聞かされながら石鹸作るシーンとレイモンド・ハッセルを脅すシーンがよかった、大抵の読者はハッセル君としてこの小説を浴びる
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月8日
ディープラーニング G検定のテキスト、平日2日間の隙間程度で読み切れるボリュームの割には網羅的で単純に入門に良さそう ただ試験こんな簡単な訳はないと思ってる
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月11日
社内の共用部で昼食摂りながら本を読み進めるのが日課なのだけど、なんか物音がすると思って顔上げたら社長さんとバチバチに目が合い、何読んでるのという質問から逃れられない淵に立たされた ロボットやAIが暮らしに拡がっていく時代における法の在り方みたいな内容の本だったのは運が良かった
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月20日
もしこのとき手元にあったのがファイトクラブだったらPCとプリンタのある部屋からは追い出されたかもしれない
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月20日
クォンタム・ファミリーズ / 東 浩紀 https://t.co/bC8d0X0OsJ
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
月頭に読んだ本の感想です
帰巣に赴く意思すら手のひらの上、と脱力する物語外2までがしっかりと物語です
巻末の解説まで読むといやあんたがすべての根源かいってなるので救われたい人は文庫版をおすすめします
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
ファイト・クラブ / チャック・パラニューク https://t.co/nIrTLs2PyG
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
6月頭の読書感想文2
ひとつ前に読んだクォンタム・ファミリーズ、その前に読んだ順列都市からの流れもあり、いま自分が生きている自分を本当に見つめられていると言えるか?って問われているように感じた
そもそもは更にその少し前に読んだ星の王子さまが水源であったかもしれない、その水脈はさっき見終えたさらざんまいに至るまで、この春夏の私の行く先々にて流れていたものと認識している
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
自分はいま何で生きているのか、考えたいのか考えなきゃいけないなのか定かでないがそればかりになりつつある
数学する身体 / 森田 真生
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
6月頭の読書感想文3、数学史なのか数学的思想史なのか
チューリングについて"哲学的な問いを科学的に意味のある問いに置き換えて思考する"のが流儀であったと紹介されている、彼はその特性によって世界を確実に前進させたのかと腑に落ちた https://t.co/orY6z9xzj4
本編全4章のうち岡潔という数学者についてほぼ2章が割かれているから、たぶんこの本の言いたいこと捉え切るにはそちらも参照すべきなのであろう、って思い知るほどその2章が瑞々しかった、書いてて楽しかっただろうな
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月21日
捨てることができないものを捨てないという選択 pic.twitter.com/SGDDrfiqBU
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月28日
紀伊國屋書店が出しているscriptaという季刊の冊子ですー
— 夜戦 (@yasen_chang) 2019年6月28日
紀伊國屋の電子書籍アプリでならタダで読める……みたいな微妙な状態ですが、本やそれを取り巻くひと、文化についての読みやすいエッセイが載ってていい感じですhttps://t.co/G4sTcsbtSs
→scriptaはいいぞ、なお当記事を書いている人間は新宿紀伊國屋書店の犬
ここ3回にわたって連載されていた、吉川浩満さんの「君と世界の戦いでは」のエッセイもあとあとになって何かたまらなくなってきて言及してしまいそうな予感があるほど印象深かった……。
7月は仕事のための本で既に予算が半分以上……デジャビュなので以下略……。
あと放送大学の試験があるので月末まで満足には読めないことが予見される、
ふだん罪悪感ゼロで積読するほうだけど読めないとわかっていると途端に辛くなってくる。
上田岳弘のキューが単行本で出てたので、せめてそれだけは逃さない。
読書メーターのブログ埋め込み、ブログテーマと相性悪すぎなのか元々なのかわからないけど非常に見辛い、なんとかします。